コラム

Column

経営の基準

2024.12.17

月次の監査業務や決算打合せの際に経営者の皆様とお話しさせていただく機会があります。そのような場において、私はなるべく私のフィールドである「税法」について話をしないように心がけています。 私がこの仕事に就き初めのころ、師匠税理士からガツっと言っていただいた言葉を今も鮮明に覚えています。「税法で経営ができるのか?」と。 会計事務所のスタッフとして、お客様に、法人税法における役員賞与にかかる取り扱いを説明した時でした。私は覚えたての税法をお客様に丁寧に説明させていただき仕事をした気になっていました。 確かに役員賞与は税務上の経費にはならない。だが、役員賞与を受給することにより、役員に活力がみなぎり、来期、より多くの利益を会社にもたらすなら、役員賞与を支給することが会社にとってはすばらしいことなんだ、と。自分の分野だけで話をするのではなく、「経営」というものを総合的にみて話をしなさい、と。 それからはや幾年、税理士となり税務の知識も深まりました。あの時いただいた言葉を今も忘れず経営者の皆様と相対させていただいています。 税法は使い方によって経営の一助になりますが、経営の基準にはなり得ません。経営者の皆様には軽い気持ちで税法とお付き合いいただけるとちょうどいいかと考えます。

経営者の皆様が税法に詳しくなったら、私の無知が露呈する・・・とか言ってみる(笑)。

執筆スペシャリスト

鈴木 大滋
パートナーズプロジェクトグループ
パートナーズプロジェクト税理士法人
一般社団法人創業・承継・M&Aの相談センター
鈴木 大滋
税理士の鈴木大滋です。 法人合併手続きが得意です。 経営に関する悩みはお任せください。
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