コラム

Column

伝染する

インフルエンザが流行する季節がやってきた。伝染というと病気をイメージするが、なにも伝染するのは病気だけではないらしい。例えば感情や習慣なども伝染するというのだ。
ある調査によると自分の周りにいる人が食事のカロリーに気を遣わない人が多いと、自分が肥満になる確率は6割上昇するのだそうだ。逆に、自分の周りの人が運動をしていると、自分でも運動を始める確率が3倍になるという。つまり、自分の周りの人の生活習慣が伝染しているということだ。一緒にいると、だんだん似てくるというのもわかる気がする。その結果として類は友を呼ぶ状態になるのかもしれない。自分が影響されることがわかっているのであれば、なるべく自分がなりたいと思える人の近くにいると良いのだろう。

●感情は伝染する
もらい泣き、つられ笑い、などは誰もが経験があると思う。感情の伝染は、習慣よりもすばやく伝染する。数年前に電車のなかで笑いが伝染していくドイツの動画が人気映像になったが、本当に見事に笑いが連鎖していて、見ている方も思わず笑ってしまう。ハーバード大学の研究では幸せと感じる友人が1人増えると自分が幸せと感じる可能性が9%ずつ高まり、不幸せだと感じる友人が1人増えるごとに自分も不幸せと感じる確率が8%ずつ高くなるという結果が出ているという。だから、幸せと感じている友人を増やすことが幸せを感じる近道だ。

●感染力
習慣や感情の伝染にあたって、プラス(ポジティブ)のものとマイナス(ネガティブ)のものでは、その感染力はどうもマイナスの方が強いようだ。例えば厳しい試合の前に、チームを良い雰囲気に持ち込むことはなかなか大変だが、ある1人のマイナスの一言で全体の雰囲気をトーンダウンさせることは簡単だ。会社でも多くの社員が前向きに取り組もうとしていても、1人のマイナスの一言にたちまち数人は影響されてしまう。マイナスの言葉を回復するためには、3倍のプラスの言葉が必要だという研究結果もある。つまり組織の1人1人が、自分の態度や言葉が周りに大きな影響を及ぼすことを認識する必要があるのだ。

●幸せの伝染
プラスのエネルギーを伝染させるためには、まず自分自身の感情の鎖国を解くことが第一歩となる。例えば、笑顔で挨拶されても、床に向かって聞こえないような挨拶を返す人がいる。これではせっかくの幸せの伝染が途切れてしまう。鎖国はやめて大きな声と笑顔を相手から輸入してみたらどうだろうか。注意したいのはネット社会の伝染力で、良い情報も悪い情報も拡散する。これは止められるものではないが、自分の見えないところで変化しながら伝染してゆく可能性があることを認識する必要がある。
ある人の噂を他人から聞いていたのと、実際に会ってみたのではまるで印象が違うことはよくある。やはり、きちんと顔の見える相手との、人と人とのプラスの伝染を大切にしていきたいものですね。

 

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執筆スペシャリスト

藤井 英雄
パートナーズプロジェクトグループ
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藤井 英雄
税理士の藤井英雄です。 事業承継支援、起業・創業支援、相続・贈与相談等が得意。 常にバランス感覚を持ってお客様と接することを大事にしています。 多角的な視点での提案をさせていただきます。 経営相談はお任せください。

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