こんにち、「SDGs」という文字を見ない日がないほど連日、新聞やテレビで取り上げられ、また 17 色のバッヂを付けている人も増えている。かく言う私もつけているが。
今更ではあるが、SDGsとは 2015 年 9 月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための 2030 アジェンダ」に記載され、2030 年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標として 17 のゴール・169 のターゲットから構成されたものである。
ところで、2021 年 6 月にSDSN(持続可能な開発ソリューション・ネットワーク)から165 カ国のSDGsに関連する 2020 年の取り組みの分析報告書が発表されている。
この報告では新型コロナウイルス感染症の拡大により貧困率と失業率が増加し、SDGsの発効以来、初めて世界的に取り組みが停滞したとのことで、SDGs達成度ランキングでは 1~5 位までをフィンランド、スウェーデン、デンマーク、ドイツ、ベルギーの欧州勢が、日本は 2019 年の 17 位から 18 位に順位を下げ、例年と変わらずジェンダー平等、気候変動対策、陸上や海洋の持続可能性、パートナーシップが最大の課題とされている。
このような結果を私達はもう少し自分事として捉え、何をしていくべきかをさらに考えていく必要があるように思う。
さて、最近のニュースとして 2021 年度のノーベル物理学賞を日本人の真鍋上席研究員が受賞した。真鍋氏の研究は地球温暖化を予測したもので、分野は地球科学(気象学)であるが、この地球科学が自然科学分野のノーベル賞を受賞することは非常に稀なことであり、今年受賞が決まったことも非常に意義深いことと感じる。
受賞した真鍋氏は様々な質問に答えていたが、「今後、何をしていかなければならないか?」という質問に対し、『大きな不確実性を減らしていくこと』と答えていたことが、とても強く印象に残っている。