インターフェイスなんて聞くと人間と機械の接点を思い浮かべる私は古い人間なのだろうか?人と人とのコミュニケーションの接点部分もインターフェイスと表現するらしい。職場のストレス原因のトップは仕事量や仕事の質ではなく、職場の人間関係であるそうなのでインターフェイスは組織にとって本当に重要な要素だということだ。
- 「ちょっと」は何分?
窓口で「ちょっとお待ち下さい」とよく言われるが、トラブルになりやすいケースの一つだ。待つ側と待たされる側で立場が違うし、お互いの時間の捉え方が異なるからだ。整理券の番号などが表示されていればいいが、表示もないと忘れられているのではと不安になる。「10分ほどお待ち頂いてもよろしいでしょうか?」と目安を言われたらトラブルは少なくなるのに、と思う。
会社でも上司から「提案書をなるべく早めに提出してくれないか?」と言われたときに、「なる早」は指示した側と受けた側でものさしに違いがあるから難しい。一般的に、上司のイメージは部下のイメージよりも短いケースが多い。だから指示を出す側はもう少し詳しく説明する必要があるし、受けた側も精度や期限について自分から進んで確認する必要がある。
- 「ちょっと」はホント?
「ちょっと相談が」と言われるとドキッとする。なぜなら「ちょっと」にはかなり重大な案件が含まれるからだ。「ちょっと困ったことが・・・」という場合は実はかなり深刻で、逆に「実は重大なトラブルが発生しまして」という場合はそれほど大事ではないケースもある。
ちょっと・・・という場合はまだ問題の発生途上であるケースが多いので、楽天的又は経験不足の人はこれ以上問題が拡大しないと思い込んでいることがある。しかし相談を受けた側の上司や専門家などは、経験上さらに問題が拡大する可能性を想定するから問題の大きさの捉え方が変わるのではないだろうか。これに対して、重大なトラブルが・・・とはじまるケースは問題がピークに達しているので、意外に対処方法が見えるのだと思う。要するに、「ちょっと」は未来を含めた重要度の認識の違いが大きく出る言葉なのだと感じる。
- インターフェイス
「成長の原理」の著者でエネルギー学の権威の、故、上原春男先生は、組織の成長には個々の創造力とインターフェイス創造力が必要だと言っていた。2人の会社であればAさんとBさんなのでインターフェイスは1つとなり簡単である。しかし10人の会社は45個、50人の会社は1225個のインターフェイスが生まれるという。加速度的に増える接点で、伝え方や理解度、さらには感情も加わり同じ情報でも伝わった内容や真意はまるで異なることもある。だから大きな組織になればなるほどインターフェイスが多種多様になるため、仕組みを工夫しないと組織は崩壊する運命にあるのだという。
送る側も、受け取る側も心のインターフェイスを開いて楽しく仕事をしたいものですね。