今回は商品・サービスが「売れる仕組み」について、お話しをしたいと思います。
①売れる仕組みとは?
突然ですが、商品やサービスが「売れる仕組み」と聞いて、あなたは何を思い浮かべますか?
「そんな都合の良い仕組みあるはずがない」「ブランディングってやつでしょ?でも現実は難しいよ」「結局は営業マンの能力が重要だ」など、様々なことを考えるかもしれません。私もかつては、そのように思っていました。
しかしマーケティングを学ぶうちに、「売れる仕組み」というのは本当に存在するのだと、気づくことができました。それでは「売れる仕組み」とは一体どんな仕組みなのか?それは、一言で言うと「顧客理解にもとづいた戦略」です。
②なぜ顧客理解が大切か?
なぜ、顧客を理解しなければ商品が売れないのか?
それは、人々のニーズが多様化・細分化してきているからです。今の日本は、素晴らしいものやサービスで溢れています。必要以上に溢れています。また、人々の好み、価値観、ライフスタイルなども、実に多様化してきています。そのため、人々が商品やサービスに求めるものも、どんどん細かくなってきているのです。
例えば同じ「居酒屋を選ぶ」にしても、仕事の接待で利用するのか、デートで利用するのか、おいしい日本酒が飲みたいのか、おいしい海鮮が食べたいのか、個室でゆっくりくつろぎたいのかなど、消費者は実に様々なニーズにもとづいて、お店を選びます。「そこそこおいしい料理が食べられる」だけでは、選ばれません。「私のためのものだ!」と思って貰う必要があるのです。
③どこまで理解すればよいのか?
「売れる仕組み」をつくるためには、顧客の性別や年齢、居住地、年収、家族構成だけでなく、好みや価値観、趣味、休日の過ごし方、よく行く場所など、その人の人物像が湧き上がってくるほど詳細に理解する必要があります。なぜ、そこまで理解する必要があるのか?そこまで理解しないと、「私のためのものだ!」と思って貰えないからです。
「いまいちピンと来ない」という方は、「大切なあの人にプレゼントを渡して喜ばせたい!」というときのことを思い浮かべてみてください。あの人は~が好きで、~は嫌いで、色は~が好きで、~なデザインが好きで、~な性格で、~の時間に仕事が終わるから、~なタイミングで渡すべきで、~な性格だから~な伝え方が良くて等々、プレゼントそのものから、渡す場所やシチュエーションまで、様々なことに思いを巡らせるのではないかと思います。そこまでするからこそ、気持が伝わり、喜んで貰えるんですよね?相手のこともろくに考えず「これでいっか」で選んでただ渡すだけのプレゼントでは、同じようには喜んで貰えませんよね?
もしもあなたが誰かに、「≪新潟在住の30代男性≫にプレゼントを渡して喜ばせてください」と依頼されたら、どうですか?すごく難しくないですか?「いや、まずその人はどんな人なの!?」と思わず叫びたくなるはずです。単に≪新潟在住の30代男性≫だけでは、ターゲット像としては不十分なのです。
こうして細部まで理解した顧客像をもとに、商品やパッケージを改良したり、キャッチコピーやPRポイントを見直したり、広告の方法・デザイン・場所について考えたりすれば、あなたの商品に興味を持ち選んで貰える確率はぐんと高くなるはずです。ついつい、「できるだけ幅広い世代の様々なお客様に購入・利用してほしい」と考えてしまうところですが、残念ながら今の時代それではなかなか選んで貰えません。万人向けに売ろうとすればするほど、皮肉なことに、誰からも見向きもされない商品になってしまう時代になってしまったのですね。
以上、今回は「売れる仕組み」と「顧客理解」について、説明させて頂きました。顧客理解にもとづいた売れる仕組みづくりに興味のある方は、当社の「マーケティング・サクセスマップ作成講座」に是非ご参加ください!